皮膚治療物質に育毛作用/頭に塗る外用液 発売へ
2021年11月25日(木)発行の北日本新聞に、テイカ製薬の「シモンコライト」の研究についての記事が掲載されました。
以下、記事の一部抜粋。
テイカ製薬
皮膚治療物質に育毛作用
頭に塗る外用液 発売へ
テイカ製薬(富山市荒川、金岡克己社長)は24日、皮膚の傷を治す効果がある物質「シモンコライト」に、育毛を促す作用があることを発見したと発表した。ラットを使った実験で、育毛剤に用いられる有効成分「ミノキシジ ル」よりも毛を長く伸ばす結果が出た。現在特許を申請している。頭皮に塗る外用液として製品化し、近く発売する。同社は「従来の製品が合わなかった人にも試してほしい」としている。
シモンコライトは、半導体である酸化亜鉛粉末を製造する過程で生じる粉末。生体とペーハー(pH)が近く、機能素材の開発や製造を手掛けるJFEミネラル(東京)と山形大の共同研究により、皮膚の傷を治す効果が確認されている。
~中略~
国内で市販される外用液 の有効成分として発毛効果 が認められているのはミノキシジルのみ。同社はさまざまな成分を研究する過程で、シモンコライトがミノキシジルと似た作用を起こすのを見つけた。
実験では、ラットのひげの周辺組織にシモンコライトとミノキシジルをそれぞれ投与した。何も与えない ものも含め3種類を比べたところ、シモンコライトを 与えたラットのひげが最も長く伸びた。
同社はシモンコライトの粒子を小さくする研究も行い、150〜250ナノメートル (ナノは10億分の1) まで微細化する技術も確立した。粒子を小さくすることによって液体に溶かした時にざらつかず、頭皮に塗っても白く残らないようになったという。 松井祐史事業開発本部長は「育毛剤の市場は大きい。テイカブランドの製品を多くの人に届けたい」と話した。